手指擦式製剤および手洗い製剤の殺微生物活性の評価方法★

2009.11.30

Methods to evaluate the microbicidal activities of hand-rub and hand-wash agents


M. Rotter*, S. Sattar, S. Dharan, B. Allegranzi, E. Mathai, D. Pittet
*Medical University of Vienna, Austria
Journal of Hospital Infection (2009) 73, 191-199
キャリアーを用いたin vitroの検査、懸濁試験、殺菌効果曲線、最小発育阻止濃度測定による手指消毒剤の殺微生物活性の評価では、特定の製剤の抗微生物スペクトルおよび作用速度についての予備的指標しか明らかにすることができない。ヒトや動物の皮膚を用いたex vivo試験を、臨床での条件を反映したヒトの皮膚温度と曝露時間で実施すれば、手指を介して伝播する病原体に対する製剤の有効性についての良好な指標が得られると考えられる。また、消毒前後における手指の皮膚微生物叢のレベルに関する実地試験は、比較的容易に実施できると思われるが、制御不可能な様々な因子の影響を受ける。無作為化臨床試験は、手指消毒プロトコールの効果および製剤による微生物の交差伝播予防の効果、最終的には感染予防効果を評価する最良の手法であると考えられるが、膨大な費用と時間を要し、デザインの難易度が高く、実際的ではない。したがって、臨床的に推奨される製剤の使用法を厳密にシミュレートした、よくデザインされたプロトコールによる、ヒトの手指を対象としたin vivo試験を最優先とするべきであり、臨床試験はおそらくその次となる。これらの方法を実施すれば、医療環境における手指を介した病原体の伝播の製剤による予防効果について、有用なデータが得られる可能性が最も高いと考えられる。この総説では、欧州および北米において、手指消毒剤に関する規制要件を満たすために現在使用されている方法に対する批判的評価を行う。
サマリー 原文(英語)はこちら
監訳者コメント:
手指衛生のための製剤を評価する方法には、欧州標準化委員会(CEN;European Committee for Standardization; Comite Europeen de Normalisation)による基準やアメリカ材料試験協会(American Society for Testing and Materials)から発展した ASTM Internationalによる基準、さらにASTM Internationalを参照した米合衆国食品医薬品局(FDA;Food and Drug Agency)による基準(TFM;Tentative Final Monograph)やカナダ保健省(Health Canada)による基準がある。世界保健機関(WHO)による「医療における手指衛生のガイドライン(World Health Organization Guidelines on Hand Hygiene in Health Care)」の中にも同様の記載がある。

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