中心静脈カテーテル関連血流感染症予防のためのタウロリジン含有ロック溶液の有効性:システマティックレビューとメタアナリシス

2022.05.16

The efficacy of taurolidine containing lock solutions for the prevention of central-venous-catheter-related bloodstream infections: a systematic review and meta-analysis

C.H. van den Bosch*, B. Jeremiasse, J.T. van der Bruggen, F.N.J. Frakking, Y.G.T. Loeffen, C.P. van de Ven, A.F.W. van der Steeg, M.F. Fiocco, M.D. van de Wetering, M.H.W.A. Wijnen
*Princess Máxima Center for Pediatric Oncology, the Netherlands

Journal of Hospital Infection (2022) 123, 143-155


長期間にわたり中心静脈カテーテル(CVC)留置を要する患者は、CVC 関連血流感染症の発生率が高い。したがって、感染予防は最も重要である。本研究の目的は、全患者集団において、CVC 関連血流感染症予防に関するタウロリジン含有ロック溶液の有効性を、その他のロック溶液と比較する無作為化比較試験(RCT)の最新の概要を示すことであった。2021 年 2 月 15 日に、CVC 関連血流感染症予防に関するタウロリジン含有ロック溶液の有効性をその他のロック溶液と比較する RCT について、PubMed、Embase および Cochrane Library で検索した。除外基準は、非 RCT 、10 例未満の患者について述べた研究、ならびにタウロリジン含有ロック溶液を治療として用いた研究とした。バイアスリスクを、Cochrane Risk of Bias 2 のツールを用いて評価した。個々の研究の発生率比(IRR)を統合するため、変量効果モデルを用いた。次の因子(CVC の適応、対照のロック溶液および培養した細菌分離株)に基づいて、サブグループ解析を実施した。血液透析、完全静脈栄養およびがんの患者 1,219 例について述べた質的統合には、計 14 報の論文が含まれた。患者集団全体(9 報の研究、918 例の患者)の推定統合 IRR は 0.30(95%信頼区間 0.19 ~ 0.46)であり、タウロリジン含有ロック溶液を支持した。有害事象(10 報の研究、867 例の患者)は軽度でまれであった。エビデンスの質は、高いバイアスリスクとエビデンスが間接的であるために限定的であった。タウロリジン含有ロック溶液の使用は、CVC 関連血流感染症予防に有望な可能性がある。タウロリジン含有ロック溶液の有効性に関する確固たる結論を出すためには、大規模な RCT が必要とされる。

 

サマリー原文(英語)はこちら

 

監訳者コメント

タウロリジンは、ヨーロッパを中心に使用されている凝固防止能を有する抗菌剤である(Prob. Chir. Orthop. 34:60-66, 1989)。本レビューでは、2004 年から 2018 年の論文が含まれており、透析、TPN、オンコロジー領域での論文が主となっていた。

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