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モレーンコーポレーションが設立されたのは1993年5月12日（後でわかったのですが、偶然にも「看護の日」でした）。私たちは、英国の感染防止用水溶性ランドリーバッグ「アクアフィルム」の日本総代理店としてスタートして以来、一貫して感染対策にフォーカスし、お客さまの感染対策の課題解決を目的としてその普及に努めて参りました。おかげさまで弊社が日本に初めてご紹介した感染対策製品の多くは全国の医療機関に普及し、現在では医療関連感染対策になくてはならない製品として定着しています。

2020年初頭以来、感染対策を取り巻く環境は、世界的に劇的に変化しました。COVID-19によるパンデミックは世界全体で6.8億人の感染者と689万人の死者数を記録し、日本国内だけでも約7.3万人の死者（2023年3月）を出す事態となり、未だ完全に終息していません。今回のパンデミックにより世界は、そして人々は分断されてしまいました。会いたい人に会えない事態が発生し、感染対策は経済の敵といった対立構造まで生まれてしまいました。感染対策は本来、人々の幸せのためにあるべきです。そう考えた我々はこのコロナ禍で企業理念を捉え直し、ビジョンを「感染症が人と人を遠ざけない未来を実現する」とし、それを実現させるためのミッションとして「感染対策を進化させる」と改訂しました。

これからもパンデミックの発生は必然であり、薬剤耐性（AMR）の台頭も待ったなしです。サイレント・パンデミックとも言われるAMRは2050年には世界で年間1000万人が亡くなると予測され、これはガンを上回る死者数です。常に形を変えて進化する病原体を全て根絶することは事実上不可能であり、これらの病原体をいかに制御するかが世界の大きな課題となっています。

このような現状を背景に、感染対策のプロフェッショナルに対する需要は年々高まっており、私たちモレーンコーポレーションも強い緊張感と使命感を持ってこれらの大きな課題にお応えすべく全国を奔走しています。患者さんと医療従事者の方々にとって、真に安全で有効な感染対策製品およびサービスをご提供できるよう、今後もビジョン・ミッションを軸として努力を続ける所存です。引き続きのご支援を宜しくお願い申し上げます。

代表取締役社長　草場恒樹