注意事項

このサイトでは、医療機関において医薬品等を適正にご使用いただくため、医療従事者向けの情報になります。

一般の方向けの情報ではございませんのでご了承ください。

あなたは医療従事者ですか?

Date:
2024.06.03
Share:

「細菌優先病原体リスト(BPPL:Bacterial Priority Pathogens List)2024」の更新

今回は、2024年5月17日、WHO(世界保健機関)から発表されました、「細菌優先病原体リスト(BPPL:Bacterial Priority Pathogens List)2024」の更新についてご紹介いたします。

WHOニュース原文

https://www.who.int/news/item/17-05-2024-who-updates-list-of-drug-resistant-bacteria-most-threatening-to-human-health

初めて公表された2017年以来7年ぶりにWHOがBPPLを更新しました。今回の更新では、15の薬剤耐性菌のファミリーを重要、高、中のカテゴリーに分類し優先順位が決定されました。このリストは、薬剤耐性(AMR)の蔓延を食い止めるために必要な新しい治療法の開発に関する指針となります。

最終手段となる抗菌薬に耐性を示すグラム陰性菌や、抗菌薬リファンピシンに耐性を示す結核菌などの優先度重要に位置する病原体は、負担が大きく、治療が困難で、他の細菌にも耐性を広げる能力があるため、世界的に大きな脅威となっています。

サルモネラ菌や赤痢菌などの高優先度の病原体は、緑膿菌や黄色ブドウ球菌とともに低・中所得国で特に負担が大きくなっています。
淋菌やエンテロコッカス・フェシウムなど、その他の高優先度の病原体は、持続的な感染や複数の抗菌薬に対する耐性など、特有の公衆衛生上の課題があります。

中優先度の病原体には、A群およびB群レンサ球菌(いずれも2024年のリストから新たに追加されたもの)、肺炎球菌、インフルエンザ菌があり、これらは疾病負担が大きいことが特徴です。特に小児及び高齢者を含む集団や、資源が限られた環境では、より一層注意が必要です。

2017リストと2024リストの変更点

BPPL2024では、BPPL2017に含まれていた5つの病原体と抗菌薬の組合せが削除され、4つの新しい組合せが追加されました。第3世代セファロスポリン耐性腸内細菌目細菌が優先度重要のカテゴリーに単独でリストされていることは、特に低・中所得国における負担と対象を絞った介入の必要性を強調しています。

カルバペネム耐性緑膿菌(CRPA)が優先度重要から高優先度へと移行したことは、世界的な耐性の減少に関する最近の報告を反映しています。それにもかかわらず、一部の地域では大きな負担となっていることを考えると、CRPAに対する研究開発や予防・制御戦略への投資は、依然として重要です。

モレーン学術グループ

モレーンコーポレーションの学術グループです。最新の感染関連情報をお届けいたします。