この冬はCOVID-19とインフルエンザの “ツインデミック “に向かっている？

英国GAMA Healthcare R&D のブログより転用
2022年10月4日の記事
研究/RESEARCH

この冬、COVID-19とインフルエンザの「ツインデミック」がどのように病院を混乱させるか、そして今できる予防策は何かについて議論します。

COVID-19のパンデミックは十分に深刻です。しかし、「次の波」の兆候が既にみられている進行中のCOVID-19パンデミックと深刻な冬のインフルエンザの「ツインデミック」が組み合わさると、病院や社会の脆弱な人々にとって本当に危険な状況が生じる可能性があります。COVID-19 とインフルエンザに関して、この冬がどれほど深刻なものになるかはまだわかりません。今こそ、COVID-19 とインフルエンザの両方の予防接種を受け(特に医療従事者や基礎疾患を持つ方、高齢者など)、家庭、職場、社会生活での呼吸器ウイルスの拡散を防ぐ最善の方法を検討するときです。

■「ツインデミック」とはどういう意味ですか?

COVID-19とインフルエンザの「ツインデミック」は、私たちの社会に混乱をもたらすと考えられます(オミクロンが出現したとき、多くの航空機のフライトがキャンセルされ、空席だらけになったのを覚えていますか？）。また、COVID-19とインフルエンザに重複感染している患者さんは臨床転帰が悪くなり、その結果、手術などの処置ができなくなり、救急医療における患者をケアする能力が低下することになるため、病院にとってはさらに大きな混乱を招くことになるでしょう。

昨年の冬は、インフルエンザが流行するかもしれないという予測がありましたが、これにCOVID-19が加わると、まったく良いことはありません。たまたまオミクロン株の出現によってCOVID−１９は多数見られましたが、インフルエンザはそれほど多くはありませんでした。この理由は明らかではありませんが、COVID-19の予防対策により、インフルエンザの感染が減少した可能性があります。今年は、南半球のオーストラリアでインフルエンザが例年より多く発生していることがすでに分かっており、北半球にとって良い兆候とは言えません。

■ COVID-19の症例は増加しています

COVID-19も増加しはじめています。過去7日間（9月24日まで）に英国で報告されたCOVID-19陽性例は40,650件で、過去7日間と比較して42%増加しています。また、英国における入院者数は5,930人で（9月26日までの過去7日間）、これは48%の増加になります。英国保健安全局（UKHSA）が発表したサーベイランスデータでも、インフルエンザやその他の呼吸器系ウイルスの陽性率が上昇し始めていることが示されています。

■ 予防は常に勝る

今年、「ツインデミック」が発生するかどうかは別として、今こそ、COVID-19とインフルエンザの予防接種を徹底し、最も効果的な予防策を実行するチャンスです。定期的な手洗い、表面の清掃と消毒、換気の改善（窓を開ける、機械換気など）、公共の場でのマスクの使用は、COVID-19やインフルエンザの感染リスクを低減するのに有効です。

感染予防のスペシャリストとして、GAMA社はインフルエンザやCOVID-19など、さまざまな感染症の原因となる微生物の感染予防を支援するソリューションを提供しています。