「正論」より「信頼」で感染対策が変わる。80%以上が絶賛したICNJセミナー登壇レポート
はじめに:感染管理における「伝え方」の壁
こんにちは、モレーンコーポレーション広報グループです。先日開催された「ICNJ(日本感染管理ネットワーク学術集会)」に、私たちも参加してきました。
本学術集会は、感染管理の専門家が集う学術集会です。エビデンスに基づいた感染対策の普及や、職種を越えたネットワーキングを通じて、安全な医療提供体制の実現を目指しています。
感染対策の現場では、「なぜ正しい手順が徹底されないのか」「どうすればスタッフの意識が変わるのか」といった、コミュニケーションに起因する悩みが絶えません。
今回のセミナーでは、株式会社エンカレッジ・イノベーション代表・佐藤悠希先生をお招きし、『今さら聞けない、感染管理に必要な“勇気づけコミュニケーション”~正論より信頼。傾聴・質問・目的論で人は変わる~』と題した、非常に示唆に富むご講演をいただきました。

正論が「脳」の機能を低下させる?
佐藤先生のお話の中で、多くの参加者が衝撃を受けたのが「ダメ出し」が及ぼす科学的な影響です。ジョージタウン大学の研究によると、直接的なダメ出しを受けた人は、処理能力が61%、創造性が58%も低下するというデータがあります。
また、人は「右脳で感情的に判断してから、左脳で合理的な理由をつけている」という性質を持っています。どんなに正しい「正論(左脳へのアプローチ)」を伝えても、相手との間に信頼関係や安心感(右脳へのアプローチ)がなければ、行動は変わるどころか、パフォーマンスを下げてしまうことになりかねません。
現場で陥りやすい「原因論」の罠
感染対策の不備を見つけた際、「なぜできないの?(Why)」と問い詰めていませんか? 佐藤先生は、これを過去のミスを責める「原因論」であると指摘します。
- ・原因論:過去・原因に注目し、「なんでできないの?」と責める。これは精神衛生上マイナスに働きます。
- ・目的論:未来・目的に注目し、「どうしたらできる?(How)」と問いかける。これにより、建設的な解決策を一緒に探ることができます。
すべての行動には「目的」があります。相手を「変えようとする」のではなく、まずは相手の状況を「分かろうとする」姿勢こそが、感染管理を円滑に進める第一歩なのです。

今日から変えられる!魔法の「Iメッセージ」
明日からの声掛けを劇的に変える手法として紹介されたのが「I(アイ)メッセージ」です。
- ・Youメッセージ:「(あなたは)報告すべきだ」といった、相手を主語にした評価・判断。責められている印象を与え、反発を生みやすくなります。
- ・Iメッセージ:「(私は)報告してもらえると助かる・嬉しい」といった、自分の感情や影響を伝える手法。押し付け感がなく、相手に貢献感を与え、素直に聞き入れやすい環境を作ります。

アンケート結果:約8割が「とても参考になった」と回答!
セミナー後のアンケートでは、現場の皆さまから多くのポジティブな反響をいただきました。
- ・満足度:約8割が「とても参考になった」回答者の約80%以上が、最高評価である「とても参考になった」を選択。
- ・課題解決への意欲:組織のコミュニケーション課題について、大多数の方が「解決したい」「とても解決したい」と強い意欲を示しています。
- ・実践への決意:「明日からスタッフとの関係性を大切にしたい」「エニアグラムを試してみたい」といった、具体的なアクションに繋がる声が多数寄せられました。
おわりに:まずは「自分」を勇気づけることから
佐藤先生は、相手を勇気づけるためのステップとして、まず「自分自身の勇気をくじかないこと」が最も大切であると締めくくられました。
現場で奮闘する皆さま自身が、まずは自分を認め、満たされていること。その心の余裕が、確実な感染対策を浸透させる「信頼の土台」となります。
「働きがい」を可視化し、組織を強くする:次世代型プログラム「Bundle Room(バンドルルーム)」
モレーンコーポレーションでは、製品の提供に留まらず、医療従事者が「働きがい」を感じ、チームとして輝ける環境づくりを支援するプログラム「Bundle Room(バンドルルーム)」を展開しています。
本プログラムは、以下の3つのサイクルを通じて、現場の「関係の質」を劇的に改善します。
• 【診断】DXによる組織の可視化: 年2回のエンゲージメントサーベイにより、組織の状態を数値で把握します。 毎月のパルスサーベイにより、スタッフのメンタルや現場の課題をリアルタイムに可視化します。
• 【体験】相互理解を深める研修プログラム: エニアグラムを用いた自己・他者理解研修や、ダイアログ(1on1)研修を実施。 「スタッフは自分と同じスイッチで動いているわけではない」という気づきから、心理的安全性の高い現場を醸成します。
• 【成長】自律的なチームへの変革: 全員が「リーダー・オーナー・フォロワー」としての意識を持つことで、 離職率の低下、生産性の向上、そして最終的には「患者満足度(PX)」の向上と病院収益の改善を同時に実現します。
私たちは、この「バンドルルーム」を通じ、医療DXが進む時代だからこそ、現場の「人」が最も輝き、集まる組織づくりをトータルでサポートしてまいります。
【Bundle Roomの詳細はこちら】
「Bundle Room(バンドルルーム)」のコンセプトや、組織変革のヒントを公式サイトで公開しています。ぜひご覧ください。